「ブラック・ダリア」のストーリー

1946年。かつてボクサーとしてならした二人の警官、バッキー(ジョシュ・ハートネット)とリー(アーロン・エッカート)は、ロサンジェルス市警PRのためのボクシング試合で戦った。この試合がきっかけとなって二人はセントラル署特捜課に配属、名物コンビとなり、実生活でも友情を結ぶようになった。リーの同棲相手・ケイ(スカーレット・ヨハンソン)も交えた三人は次第に密接な関係になっていく。そんなある日、身体を腰から切断され、口を耳まで切り裂かれた若い女の惨殺死体が発見された。被害者は女優を夢見てハリウッドにやってきたエリザベス・ショート。マスコミは映画のタイトルをもじって彼女を「ブラック・ダリア」と呼んだ。その事件以来、リーは妄執にとりつかれたかのように事件にのめりこみ、常軌を逸していくのだった。一方でバッキーは手がかりを求めて行ったレズ・バーでエリザベスそっくりの扮装の女・マデリン(ヒラリー・スワンク)と知り合い、関係を持つ。マデリンの父は土地開発で財産を築いたエメット・リンスコットだった。そんな時、かつてリーが逮捕した強盗犯・デウィットが出所した。そして何者かに殺されてしまうリー。バッキーは、リーがデウィットの盗んだ金を横取りした悪徳警官だったことを知り、愕然とする。一方で、エリザベスが出演していたポルノ映画のロケ場所がエメットの所有する家であることに気づいたバッキーは、そこが惨劇の舞台であることを探り当てた。犯人はマデリンの母親ラモーナ。マデリンの実の父親はエメットの友人ジョージィだったが、嫉妬したエメットに顔を目茶苦茶にされていた。ジョージィはエリザベスに夢中になるが、いまだジョージィを愛していたラモーナは、そのマデリンそっくりの女を「残酷なジョーク」として殺したのだった。この真実を突き止めたリーを殺したのがマデリンだった。バッキーはマデリンを射殺し、ケイの元へと戻っていく。