「トゥモロー・ワールド」のストーリー

急激な出生率の低下の果て、遂に人類は繁殖能力を完全に喪失。それから18年後の2027年、世界は秩序を失い、既存の国家が次々と崩壊していった。イギリスは軍事力を使った徹底的な抑圧で、どうにか国家機能を維持していた。官僚のセオ(クライヴ・オーウェン)は、ある日武装集団に拉致される。アジトに連行された彼は、反政府組織”FISH”のリーダーとして活動する元妻ジュリアン(ジュリアン・ムーア)と対峙。セオもかつては平和活動の闘士だったが、我が子を失ったことで生きる意味を見失い、希望を捨てた男だった。ジュリアンはセオに、政府の検問を通過できる通行証を入手するよう依頼してきた。セオはあまりにも無謀なその依頼を一度は断るが、ジュリアンが政府の目を逃れ接触してきたことに重要なわけがあることを感じていた。そして、何よりセオは今もジュリアンへの想いを断ち切れないでいた。協力を決心したセオは、通行証を手に入れると、再びFISHと接触。そこで彼は、彼らの計画の全貌を知らされる。それは彼らが保護している、人類の未来を変える存在であるキーという名の少女(クレア=ホープ・アシティ)を安全に、そして極秘裏に“ヒューーマン・プロジェクト”に届けるというもの。ヒューマン・プロジェクトとは、世界中の優秀な頭脳が結集して新しい社会を作るために活動する国境のない組織。しかし、その存在を確認したものは、皆無に等しかった。外は政府軍と反体制勢力との激しい戦闘が続く最前線。しかもキーを政治利用しようとするグループもいた。存在するかどうかもわからないヒューマン・プロジェクトにキーを無事届けるため、セオは必死にミサイルと銃弾の嵐をかいくぐる。