「甘い人生」のストーリー

ソウルを一望できる優雅なスカイラウンジ。ここはソヌ(イ・ビョンホン)の城だ。7年かかってラウンジとレストランの総マネジャーであるこの地位までのぼりつめた。冷酷なほどに頭の切れる男ソヌは、表にも裏にも通るその手腕により、裏社会にも絶大な力を持つボスの信頼と寵愛を、一身に受けていた。ボスであるカン氏(キム・ヨンチョル)は、裏社会を牛耳る冷酷無比な男で、ある秘密を抱えていた。若い愛人、ヒス(シン・ミナ)のことだ。カン氏はヒスに他の男がいるのではないか、という考えに苛まされており、ソヌに彼女を監視させ、もし裏切りがあった場合には殺せ、もしくは自分に連絡しろと命じる。数日間の監視のあと、ソヌはカン氏の命令を携え、ヒスと男のいる部屋に押し入った。することは明白だ。彼らを殺すか、携帯電話で出張中のカン氏へ報告するだけだ。しかし、なぜかソヌは自分でも分からない想いに突き動かされ「二度と会うな。何もなかったことにすれば問題はない」と、男を追い出す。ヒスを見ると、ヒスは瞳を涙を濡らし「何もなかったことになんて、あなただったら出来るんですか?」と、まっすぐにソヌを見つめ返してくる。ソヌは全てを元通りにできると思っていたのだ。しかし、ふと我にかえり、自分のしたことに驚いてヒスに詰め寄る。「なぜ自分はボスを裏切るようなことを。自分のためでもないし、勿論あの男のためでもない」。するとヒスが言う。「私のためですか?」。そして、この時のソヌの決断は、対立する勢力に加えて、かつての仲間たちをも敵にまわし、取り返しのつかない抗争の渦へと、破滅への道へと彼を陥れていくのだった。

今日は映画何の日?

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