「コールド マウンテン」のストーリー

南北戦争末期の1864年。南軍兵士としてヴァージニア州の戦場に送られたインマン(ジュード・ロウ)は、瀕死の重傷を負って病院に収容される。回復を待つ間、彼の脳裏に浮かぶのは、3年前に離れた故郷コールドマウンテンの情景と、出征前にただ一度だけ口づけを交わした恋人エイダ(ニコール・キッドマン)の面影だった。彼女への愛に駆り立てられたインマンは、脱走兵として死罪に問われるのを覚悟で、故郷への道を歩み出す。一方、その間に父のモンロー牧師(ドナルド・サザーランド)を亡くす不幸に見舞われたエイダは、裕福な環境から、明日の食べ物にも事欠く苦境に陥っていた。そんな彼女を見かねて、隣人のサリー(キャシー・ベイカー)は、流れ者の女ルビー(レニー・ゼルウィガー)をエイダの農場に向かわせた。ルビーの指導によって、エイダはたくましく生きる術を身につけていく。その頃、インマンの徒歩での旅路は困難を極め、黒人奴隷を妊娠させて追放された牧師のヴィージー(フィリップ・シーモア・ホフマン)と道連れになったはいいが、一見気のいい農夫ジュニア(ジョヴァンニ・リビシ)に義勇軍に売り飛ばされてしまう。なんとか脱走したインマンは、山羊飼いの老婆マディ(アイリーン・アトキンス)や若き未亡人セーラ(ナタリー・ポートマン)に助けられつつ、コールドマウンテンを目指す。そしてついにエイダと再会し、二人は結ばれる。しかし幸せな日々は束の間、インマンは義勇軍と撃ち合って死亡する。戦争終結後、エイダはインマンとの間に生まれた娘と、ルビーの家族とで平和に暮らすのだった。