「砂漠の盗賊王子」のストーリー

蒙古の大軍が中近東で猛威をふるっていた16世紀頃、バグダッドの大守ハッサンは側近カシムの裏切りが原因で、フラグ汗のため部族と共に滅ぼされた。ただひとり生き残った王子(ピーター・マン)は盗賊団に助けられ、長じてアリ・ババと名のり一団の後継者と目されるようになった。蒙古軍の圧政に抵抗するアリ・ババの名は砂漠一帯に広まり、フラグ汗は彼の首に賞金をかけて執拗にあとを追った。偵察に行ったアリ・ババは花嫁が、かつての自分の許嫁者でカシム公の娘、アマラ姫(ジョスリン・レーン)だったので驚いた。その夜、彼女に会いに行ったアリ・ババは隠れていた蒙古軍に捕えられた。処刑される寸前、盗賊団が乱入し、アリ・ババを救出して去った。隠れ家に帰る途中、盗賊団の首領は倒れ、アリ・ババは名実共に一団のリーダーとなった。一方アマラ姫は、フラグ汗から拷問を受ける父を見て、アリ・ババをあきらめ、フラグ汗と結婚することにした。式の当日、アリ・ババは40の水がめに部下を忍ばせ、貢物に見せ掛け蒙古軍の城内に侵入した。はげしい戦闘の末、蒙古軍は全滅した。バクダットの空に、国旗が高々とひるがえる下で、亡き大守ハッサンの王子アリ・ババとアマラ姫は人民の熱狂的な祝福を受けた。