「殴者 NAGURIMONO」のストーリー

時は明治の初頭、青年・暗雷(玉木宏)はやくざ世界の顔役、ピストル愛次郎(陣内孝則)率いる雷一家が開催しているならず者や格闘家たち(総称して「殴者」と呼ぶ)を集めた闇試合、「殴合」の世話役を勤めていた。腕力のある町の男たちを呼び止めては、闘いの魅力をささやき殴者にスカウトをする暗雷。しかし、暗雷と愛次郎の絆のはじまりは、皮肉なものだった。20年前、暗雷は愛次郎に実の父親を目の前で殺された。親を殺されても動じなかった小さな暗雷を面白がり、愛次郎は彼を自分の置屋で育ててきたのだ。それからずっと、暗雷は親の敵であるはずの愛次郎に仕え、彼の影法師として生きている…。そんな異常な日常の中、暗雷の心の救いは、同じくピストル愛次郎の元で一緒に育てられた遊女・月音(水川あさみ)、ただ一人。月音と共に愛次郎の元を離れて、二人きりで生きていく方法を模索し続ける暗雷に、突如、対立する組織・蟷螂一家と雷一家の抗争という千載一遇のチャンスが訪れる。ヴィンセントというイギリスの商人が、闇でキニーネという薬を売りさばき、雷一家と契約を結んだのがことの発端だった。お互いの策略が水面下で蠢き、抗争の決着を付ける方法として、暗雷は殴合でケリをつけることを提案する。殴合の前夜、暗雷のもとに、月音が置屋を逃げ出したと知らせが入る。しかし、すぐに子分たちに取り押さえられ、愛次郎から激しい折檻を受ける。止めようとする暗雷に腹を立てた愛次郎は、暗雷を木刀で滅多打ちにする。「なんで親父を殺した俺の言いなりになっているんだ!!」と、持ち替えた鉄棒を振り下ろした先は、暗雷をかばおうと覆いかぶさった月音の背中だった。そして試合当日。ヴィンセントが用意した洋館の舞台で、殴者たちのプライドを賭けた死闘が繰り広げられる。そんな中、暗雷は全てを裏切り、月音と共に生きていくために拳銃を手に入れる。

今日は映画何の日?

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