「YUMENO ユメノ」のストーリー

北海道・東苫小牧。ホステスに手を出したことからヤクザに賠償金200万を強請された、背中にワタリガラスの刺青を背負う19歳のヨシキ。彼は成り行きで肉体関係を持った女子高生・ユメノの家に押し入り、衝動的に彼女の両親を殺害する。ヨシキはユメノを連れて車で逃走。遺体を湖に沈めようとするも、その様子を、父親を亡くし離れて暮らす母親のもとへ向かう途中の小学生・リョウに見られてしまう。そこで、リョウを拉致して口封じの殺害を企てるヨシキだが、機会に恵まれず雪原を迷走するうち、逆に彼に撲殺されるのだった。それから、ユメノとリョウは彼の母親が住む町を目指した。しかし、母親は既に病死しており、自分を捨てた憎むべき筈の母が最期まで自分のことを気にかけていたことを知ったリョウは、溢れる涙を抑えることが出来なかった。そしてその後、ふたりは“ここじゃない、どこかで、今じゃない自分になる”為に海を渡る。