「足ながおじさん」のストーリー

ニューヨークの百万長者ペンドルトン3世(フレッド・アステア)は、フランスの孤児院で見つけた18歳の娘ジュリー(レスリー・キャロン)の才気と明朗さに感服し、自分の本名は明かさず、ジョン・スミスという仮名で、彼女をアメリカの大学で勉学させることにする。ジュリーはスミス本人の顔を知らず、ただ孤児たちが脚の長い人影を見たと言うのを頼りに、スミスを「足ながおじさん」と呼ぶ。大学の寄宿舎に入ったジュリーは、約束によって「足ながおじさん」宛に真心をこめた手紙を書きつづけるが、当のペンドルトンは読もうともせず、秘書がそれを読んでジュリーの真情に心を打たれ、手紙は保管されていく。その間、彼女の「足ながおじさん」への憧れは次第に深くなる。一方秘書のすすめでジュリーの手紙を読んだペンドルトンは、彼女の学友リンダ(テリー・ムーア)の伯父として大学を訪れ、かって孤児院で見たときより見違えるほど美しく成長したジュリーの様子に驚く。その後ペンドルトンはジュリーをニューヨークに招き、一流のホテルに泊らせて見物させる。ジュリーはニューヨークの素晴らしさにも増して、ペンドルトンの魅力に惹きつけられる。彼の方もジュリーが好きになり求婚しようとするが、友人に年甲斐もないと意見されて思いとどまる。やがて大学を卒業することになったジュリーは、ペンドルトンのことが忘れられず、保護者である「足ながおじさん」に会って悩みを打ち明けたいと手紙を書き、ニューヨークの彼の邸で会見することになる。ジュリーはここに初めてペンドルトンとスミスが同一人であることを知り、ふたりは結ばれるのだった。