「恋文日和」のストーリー

「あたしをしらないキミへ」授業をさぼって屋上にいた文子(村川絵梨)のもとに、風に吹かれて一通の手紙が舞い落ちてきた。『片瀬理乃様』と書かれた手紙の差出人は、不良として恐れられている同級生の増村(弓削智久)だった。彼は、先輩で卒業生の理乃への想いを手紙にしたためていたのだ。文子は思わず返事を書いてしまい、数日後、増村からの新たな手紙が屋上のドアに張られていた。『手紙を下さった方、どうもありがとうございます。出そうか出すまいか屋上で迷っていたときに、風で飛ばされてしまったのです』。こうして文子と増村の奇妙な文通が始まった……。「雪に咲く花」差出人不明の手紙を受け取った陽司(田中圭)は、送ってきたのは同級生の千雪(小松彩夏)だと確信する。雪深い田舎町で、なにかと悪い噂が千雪にはつきまとっていた。それでも澄んだ千雪の瞳は、何かを語りかけるかのように、いつも陽司をみつめていた。陽司の返事に千雪からの反応はなかったが、ある日、陽司は中年男とボートに乗っている千雪と出会う。彼女が援助交際をしているという噂は本当だった。その後陽司は千雪が母の愛人から性的虐待を受けていることを知り、彼女を救いたいと思うが自分にはどうにもできない。暖かくなったら一緒に沖縄へ行こうと、雪の降る中でふたりは約束するのだった。「イカルスの恋人たち」兄・康一(玉山鉄二)の葬儀を終え、弟・健二(塚本高史)は、兄が恋人に遺したビデオテープと遺書を見つける。幼い頃から対照的な性格だった堅物の兄に恋人がいたことに、健二は驚く。重病で倒れた康一は、生還率10%の手術を受ける直前に失踪していた期間があった。恋人とは、そのときに世話になった中国人の玉音という女性。康一が死んだことを知らない玉音が語るのは、健二の知らない兄のもう一つの顔だった。「便せん日和」便せん専門店「てがみ屋」の従業員の美子は、主任の鈴森(大倉孝二)に密かに憧れていた。美子の部屋の引き出しには、出さないままのラブレターがあふれている。しかし鈴森は、毎週金曜日に同じ便せんを購入する女性客に、片想いをしていた。そんな鈴森をけしかける美子。意を決してラブレターを渡そうとする鈴森だが、彼女が離れて暮らす自分の子供に手紙を出すために便せんを買いつづけていたことを知り、ショックを受ける。しかも、子供と一緒に暮らせるようになったので、もう手紙を書く必要もなくなったのだ。告白する前に失恋した鈴森を見て、美子は勇気を出して彼に手紙を渡そうと決心するのだった。

今日は映画何の日?

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