「木の葉落し」のストーリー

ロバート・ストリートは「大空高く」という小説を書いて飛行家の生活を描写したので実際には飛行機に就て何等経験(1921)のない彼を、世間では飛行機操縱の名手と誤解した。ロバートは飛行家を憧憬している乙女グレースに逢い、彼女を恋するようになってから、彼女の幻影を壊すまいと沈黙を守っていた。フランスの有名な飛行家ジュール・ガイヤールが自分の飛行機に乗ってやってきた。ジュールもグレースを恋していたので、ロバートの有力な恋敵が出現した譯で、彼は大いに発憤の必要を感じた。時も時、二人のどっちが飛行機操縱が巧いか競争させようという物好きが出て、ロバートは弱った。サムという牧師を頼んで一晩で操縱の大家になろうとしたが、ロバートは物覚が悪いので教師も手を引いた。愈々競争の当日、ロバートはグレースを失う位なら死を選ぼうと、決死的勇猛心を奮い起して空中へ飛び上った。痛快危険、哄笑。遂にロバートは墜落したが、芽出度くグレースの愛の腕に抱かれた。