「竜二 Forever」のストーリー

78年。映画スタアを夢見て愛媛から上京し、アングラ劇団エイトマンの看板役者となった金子正次は、しかし映画への熱き想いを捨てきれないでいた。だが、彼に映画出演のチャンスはなかなか巡って来ない。そんな矢先、新宿の路上で倒れ病院に担ぎ込まれた金子は、病床で自分が主演する映画の脚本を自身で執筆することを決意。妻・幸子に支えられながら、「竜二」という脚本を完成させるのだった。ところが、無名の役者が主演の映画に製作費を出してくれる会社など無く、結局、「竜二」は自主映画としてスタートすることになるが、初監督に戸惑う旧友の田中は途中で降板。プロデューサーを務めていた石原がサポートに入るも、撮り終えたものは金子の思い描いていたものとあまりに違っていた。そこで、金子は石原に再撮を依頼。その甲斐あって、完成した作品の評判は良く、映画もヒットを記録した。だが映画が公開中の83年11月、金子は33歳の若さで他界してしまうのであった。