「あの坂をのぼれば」のストーリー

別れた恋人が送信して来た最後のメールを削除出来ずにいる、食品会社に勤務するOL・郁子。そんな彼女に好意を抱く、何事にもマイペースな同僚・津田。そして、津田に想いを寄せながら告白出来ずにいる後輩の実帆。微妙なバランスで保たれていた3人の関係は、しかし津田の突然の退社で新たな局面を迎えることに。津田が会社を辞めて暫く経ったある日、仕事に疲れていた郁子は、ふと彼の故郷を訪ねてみることを思いつく。ところが、そこで彼女は津田の誕生日に気持ちを告白しようとやって来た実帆と会ってしまうのである。津田がよく話していた廃校舎で彼が来るのを待つふたり。だが、彼が現れることはなかった。そこで、ふたりは仕方なく帰京することにするが、その途中、津田が好きだと言っていた坂を見つけ、立ち寄ってみるのであった。