「フロム・ヘル」のストーリー

1888年のロンドン。2年前に妻子をなくし、アヘンでその苦しみから逃避しているアバーライン警部(ジョニー・デップ)は、娼婦の連続殺人事件を担当する。聞き込みを続ける中、赤毛の美しい娼婦メアリ(ヘザー・グラハム)に惹かれ、やがて二人は愛と信頼を育むようになった。そしてアバーラインは、上流階級の人々が密かに参加している秘密結社フリーメイソンの黒い影を嗅ぎ付ける。しかし娼婦は切り裂きジャックと名乗る謎の犯人に次々と殺されていき、残されたのはもうメアリだけ。そんな中ついに、切り裂きジャックは王室の主治医でアバーラインの手助けをしていたはずのウィリアム卿(イアン・ホルム)だと判明する。彼は王子が梅毒にかかった復讐として、地元の娼婦を処刑していたのだ。彼はメアリをねらう。しかしメアリは田舎に帰っており、実際に殺されたのは別の女性だった。だがそれに気づかず、すべての処刑を終えたとされたウィリアム卿は、フリーメイソンの仲間たちにロボトミー手術を施され、廃人となるのだった。