「カラフル(2000)」のストーリー

誰かの体に“ホームステイ”している間に、生前の悪事を思い出し反省すれば、輪廻のサイクルに戻ることが出来る。そう言われたひとつの魂が、自殺したばかりの14歳の少年・小林真の体に乗り移った。ところが、真は絵を描くのが得意な以外、内向的な性格で親友と呼べる友だちもいない冴えないヤツだった。そこで、魂は持ち前の明るさで“生まれ変わった”真として生活していくが、家族や美術部の友だちは今までと違う真に驚きを隠せない。そんな中、魂も家族や同級生たちの二面性に戸惑い始める。立派な筈の父は仕事の弱音を吐き、母は良妻賢母を装いつつフラメンコ教室の先生と浮気寸前、頭のいい兄は看護婦フェチで、憧れのひろかも援助交際をしている。だが、やがて魂は人間は一色ではなくいろんな色を持つカラフルな存在だと気づく。そして、自分も。その時、魂は悟った。実は、自分は生前の真が内に閉じ込めてしまったもうひとつの色、即ち真自身の魂なのだと。生前に犯した悪事とは、自殺したことだったのだ。こうして、見事悪事を思い出し反省することに成功した魂は、輪廻のサイクルにより、真の人生をやり直すことになる。