「大いなる完 ぼんの」のストーリー

昭和のはじめ、広大なる田園地帯、貧しい小作人の鉄場家に男の子が授かる。男というものは終わりが最も大事であると、たったひとり生まれた男の子に、父は「完」と名付けた。煩悩のままに生きる鉄馬完は皆に「ぼんの」と呼ばれていた。貧しい小作人の家は母と三人の妹がその日を生きていくだけのものしかなかった。そんなある日、完は地主の娘・石倉高子をレイプし、その兄・新太郎に殺されかけるが、すんでのところで完の意気にふれた博徒・竜川に救われる。女としての深い悲しみを背負いながら、凛とした美しさと強さで「お前を殺して私も死ぬ」と