「上海グランド」のストーリー

30年代。台湾反日同盟の軍人ホイ・マンキョン(レスリー・チャン)は満州での蜂起に失敗、捕えられるが隙を見て脱出。葉巻をくわえたボスと手下のチャイナドレスの女の人相を胸に刻み、復讐を誓う。魔都、上海。青年リク(アンディ・ラウ)は、シンボル自由の神像の下で瀕死のホイを救う。野心家のリクは大富豪ファン(ン・ヒンゴッ)の娘ティンティン(ニン・チン)への求婚を夢見ている。ある日。ファン家の仇敵ウィン一家に連れ去られたティンティンをリクは奪い返すが、報復され家が焼き打ちされる。リクの母親を救い出したのはホイだった。以後、固い友情で結ばれたふたりは、ウィン一家に殴り込みをかけ、相手を殲滅。ファンの後ろ盾も得て、上海で地位を高めていく。だが、ティンティンとの求婚を許されたリクが見たものは、ホイと愛し合う彼女の姿だった。実はリクは何も知らなかったが、1年前にふたりは出会っていて、それ以来恋に落ちていたのだ。愛と友情に苦しむホイとリクだったが、リクはティンティンのホイへの愛の深さを知り、彼らが上海を去ることを認めた。一方、勢力をつけたホイとリクを恐れたファンはふたりの抹殺を図り、実はファンの手下だったホイの仇敵のチャイナドレスの女(アルメン・ウォン)に大蛇を使ってリクの暗殺を命じるが、女は大蛇に自分が殺されて失敗。同じ頃、ティンティンの紹介でファンと会ったホイは、なんとファンこそが仇敵の葉巻をくわえた紳士、上海マフィアのドンであることを知る。激情に駆られたホイはファンを刺殺、プールに突き落とす。ショックを受けたティンティンはホイ目がけて銃を乱射。こうして、ホイはファン一家に追われる身となり、さらにリクが跡目を継ぎ、親友のふたりは対立が避けられないことに。クリスマス、ビッグ・パレイド・バー。奥の部屋で対峙したホイとリク。ふたりは銃を同時に発砲。ホイの銃弾は空砲だった。リクは傷ついたホイを裏口から逃がすと、ファンの手下にホイを始末したと告げる。だが、その時、ホイの配下がリクを撃ち、彼は息絶える。ホイはむなしさを抱えて車に横たわり、自由の神像を横目にそこを去るのだった。