「悪魔の富籤」のストーリー

大金を掴んだ人の気持ちを弄ぶつもりでリッチフィールド卿はカルカッタ大競馬に勝った人たちを招待する。エヴェリン・ベレスフォード、スチーブン・オルデン、ミーチ夫人、メイトランド大尉、ジョーン・メイザーがそのお客でミーチ夫人の息子ジェム、ベレスフォード少佐も来る。ジェムはインチキ賭博で少佐に酷く負けたので、母親の金を奪おうと試みる。ミーチ夫人は恐怖に駆られて紙幣をくれたコルセットを掴んで戸棚に隠れ、窒息してしまう。エヴェリンとスチーヴンは恋に陥るが、彼女にはメイトランド大尉も恋慕する。ジョーンはエヴェリンに嫉妬してスチーヴンと婚約があったのを破棄してしまう。ジェムは帰る時に執事からベレスフォード少佐のインチキに懸かったことを知らされる。汽車が動きだしてからジェムは思い直して車上から密かに跳び降り、誰にも気づかれずにリッチフィールド卿邸に帰った。少佐はエヴェリンの金を捲きあげようとしたが失敗したので暴力を用いて奪い取ろうとする。彼女の叫び声に驚いて駆けつけたスチーヴンは少佐に組ついた。少佐は壁にかけられてあった短剣を掴んだが格闘中短剣は床に落ちる。スチーヴンが拾い上げた時、それをリッチフィールドが悪意を持っているのだと思う。ところが少佐は後で同じ短剣でジェムに殺される。目撃者はメイトランド一人であったが彼は興奮して戦争の時受けたシェルショックが再発して口が利けなくなってしまう。スチーヴンが殺人者として疑われるが、結局その無実であることは判明する。そしてスチーヴンとジョーンは仲直りし、エヴェリンはメイトランド大尉の健康を回復させてやることを決心する。