「弾丸ランナー」のストーリー

職場でのストレスに加え、ただひとつの心の拠り所にしていた女に裏切られた安田新吉は、みんなが驚くような大きなことをしてやろうと銀行強盗を計画する。入念な下調べを繰り返し、いよいよ本番を迎えようとしたその時、安田はマスクをかけ忘れていたことに気づいた。近くのコンビニへ走った安田はマスクを万引きしようとしたが、店員の相沢健二に見つかってしまい、追われることになってしまった。実はヤク中の相沢は、異常なほど執拗に安田を追い回し、街の中をグルグルグルグルと走り回る。そのころ、山根組のチンピラ・武田一男は、組長の命を刺客から守れなかったことを悔やんで、ひとり街をさまよっていた。安田と相沢の追いかけっこにたまたま遭遇した武田は、シャブの代金が未払いだった相沢の姿を見つけて逆上し、その追いかけっこに参加することになってしまう。3人がひたすら走っている最中、組長を殺された山根組の連中は、刺客を放った鬼戸組に殴り込みをかけようとしていた。一方、その情報を入手した警察は、この機会にヤクザを一斉検挙しようとチャンスを伺っており、こちらでも三つ巴の戦いが展開されているところだった。ところが、その現場にすっかりランニング・ハイ状態となった安田、相沢、武田の3人がなだれ込んできて、現場は大混乱でパニック状態となった。激しい銃撃戦が展開された結果、相沢だけが助かったほかは、みんな命を落としてしまっていた。