「ご近所物語」のストーリー

マンションの隣どうしの部屋に住む幼なじみの実果子とツトムは、同じ矢澤芸術学院に通っていた。新入生のサークル勧誘が行われる3日間の初日、勇介からツトムの本命が自分だと聞いた実果子は、柄にもなくツトムを意識する。しかし、ツトムはサークルの勧誘そっちのけで女の子たちにチヤホヤされ、調子にのっているばかりだった。面白くない実果子はツトムと喧嘩してしまう。日ごろから素直でない自分の性格を直そうと思っていた彼女は、翌日、ツトムに謝ろうとして、偶然に彼と歩の会話を聞く。どうやらツトムは今夜、歩の家に泊まるらしい。あまりの胸の苦しさに気づいた実果子は、徹夜でパジャマを縫い上げ、自分の気持ちを打ち明けようと決心する。最終日、実果子はツトムを探すが、彼の姿は見つからなかった。その時、屋上から実果子をモデルにした巨大アドバルーンが空高く舞い上がった。ツトムはこのバルーンを作るために歩の倉庫を借りていたのだ。こうしてツトムの気持ちを確かめることのできた実果子は、彼といつまでも抱き合っていた。