「グリーン・ベレー」のストーリー

北カリフォルニア州にあるジョン・F・ケネディ・スクールは“グリーン・ベレー”の異名で名高いアメリカ特殊部隊の若者たちが、ベトナムでの実戦にそなえて、さまざまな特殊訓練を受ける学校である。ある日、歴戦の勇士カービー大佐(ジョン・ウェイン)が訪れ、この中から精鋭を選んで、2つの部隊を編成する、と発表した。そしてピーターソン軍曹(ジム・ハットン)、プロボ軍曹、マルドーン曹長らが選ばれた。数日後、ベトナムのダナン近郊。カービー大佐はベトナム政府軍からの協力者カイ大佐(ジャック・スー)と会見、ベトコン地区の真っ只中に建設中のキャンプ完成を急ぐことにした。この戦争には懐疑的な従軍記者ベックワース(デイヴィッド・ジャンセン)も同行。子供好きのピーターソンは8歳の現地人孤児ハムチャンクと親しくなり、少年はキャンプ一帯のマスコットとさえなった。だが平和は、ほんのひととき。ベトコンの奇襲、味方にいたスパイの摘発など部隊の仕事は、たえまなく続いた。そして山岳原住民の協力を得たのも束の間、一夜にして彼らは全員殺されてしまった。政府軍への協力を決意した集落の民に対するベトコンの残酷な報復であった。ある夜、キャンプはベトコンの総攻撃にあい、グリーンベレーの勇士たちも次々と倒れていった。悲惨な死と血の匂いがあふれる戦場で、従軍記者ベックワースは、この現実を世界に知らせねばならぬという自らの任務に、あらたな決意を燃やすのだった。一度はベトコンに奪われたキャンプも奪還した。次の戦略はベトコンのリーダー、ファン・ソン・ティを捕えることである。彼が思いをよせているベトナム人女性でカイ大佐の弟の妻リンを、おとりに使い、見事、捕らえることに成功した。だが部隊も何人かの勇士を失った。ハムチャンク少年が兄のように慕っていたピーターソン軍曹も敵の策略で命を落した。形見のグリーンベレーを渡されて泣きじゃくる少年に、カービー大佐は“我々は君のために戦っているのだよ”と勇気づけるのであった。少年の手をひき、夕陽の中をキャンプに帰る大佐の背が、何故か急に年老いたようであった。

今日は映画何の日?

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