「友だちのいる孤独」のストーリー

満信は東京近郊に住む高校2年生。満信にはテレビゲームという共通の趣味を持つ国男という友人がいた。満信は、両親の帰宅が遅いのをいいことに、国男と暗くなるまでテレビゲームで遊ぶ毎日を繰り返していた。学校では同級生にいじめられながらも、ただ笑顔を浮かべ耐えている満信と、それを目にしながらも、物陰に隠れて黙っているだけの国男。ある日、いじめに落ち込んだ二人は鉄橋の下の空洞へ行き、電車が通る轟音の下で胸にたまっていたことを大声で叫ぶ。それから二人は、いじめられては空洞に来るようになり、そこを二人だけの秘密基地にする。そして、小学生の誠を捕まえいじめを加えるが、誠と接するうちに満信は自分の中で見失いかけていた何かに気づきはじめ、誠を弟のように可愛がるようになる。しかし国男は憂さ晴らしをするかのように誠をいじめる。ある日、面白半分に誠を痛めつけていた二人だったが、それによって誠は死んでしまう。動揺してしまいその死体を隠してしまう二人だったが、夜中、その死体を埋めるときに浮浪者に見られてしまい、心情的に追い詰められた満信は自らが殺したことを警察へ電話するのだった。