「崩るる天地」のストーリー

西部開拓者達が幌馬車を組織して或る地方に野営をした時不意にインディアンに襲撃され皆殺しされてしまったことがあった。その時薪を拾いに出ていたために殺されないで済んでのはジャック・ダントンという少年とヴァードという幼児だけだった。それ以来ジャックはヴァードを我が子か弟のように可愛がり、成人してからもヴァードヲ学校に入れたりして並々ならぬ世話をした。そして或る夏ジャックはヴァードをキティー・メインズという善良な娘に婚約させたが、ヴァードは酒場女のグレースに迷って駆落ちまでもしたのであった。踊り女のグレースは元来ジャックに想を寄せていたのだったが、ジャックがヴァードのこと許り気にかけてグレースの愛などを眼中に置かないので、嫉妬からジャックとヴァードとの仲を裂くために、わざとヴァードを誘惑したのであった。二人が恐ろしい大山崩れに圧死しようとするのをジャックは救ってやった。その後ジャックの骨折りでヴァードはキティーの手の戻り、グレーズは想い叶ってジャック・ダントンの妻になることが出来た。