「キング・オブ・ニューヨーク」のストーリー

闘争の嵐吹きすさぶニューヨークの街に、5年ぶりに出所して戻ってきたフランク・ホワイト(クリストファー・ウォーケン)は黒人マフィアにカリスマ的な統率力を誇る白人リーダーである。彼は片腕のジミー・ジャンプ(ローレンス・フィッシュバーン)との再会を喜ぶのもつかの間、勢力拡大を図るべく対立組織のボスを次々と血祭りに挙げてゆく。フランクの目的は市当局も見放したサウス・ブロンクスの総合病院を維持するための金を得ることだった。生まれ故郷のここ、サウス・ブロンクスのスラムでは彼は単なる犯罪者ではなくて弱い者のヒーローなのだ。しかし、病院再建のための資金協力を拒んだチャイニーズ・マフィアの若きボス、ウォンを倒して大量の麻薬を手にしたフランクから警察は目を放してはいなかった。そしてその中にはフランクとも旧知の刑事ラス・ビショップ(ヴィクター・アルゴ)もいたが…。警察は暴力刑事のデニス(デイヴィッド・カルーソ)らが中心となってフランクの仲間を抱き込んでマフィアに化けてのフランク一家壊滅作戦に出てくる。壮絶な銃撃戦の中やっと逃げ出したビショップとフランクだったが、追いすがるデニスらとの死闘の末にジャンプは倒れ、残されたフランクはビショップのもとへ乗り込んで殺された仲間たちのための復讐を遂げる。が今度はフランクの前に旧知の刑事ビショップが立ちはだかる。地下鉄の車内での撃ち合いの末、2人は相撃ちに倒れ、フランクの野望もまた消えてゆくのだった。