「獣人雪男」のストーリー

K大山岳部員は、アルプス山峡へ雪男探検のためにやって来ていた。ある夜、疲れ果てた一同がまどろみ始めたころ、不気味な半人半獣の影が見え、これを見つけた道子の悲鳴に飛び起きた飯島は、威嚇の一発を放って遮二無二追いかけたが、何時の間にか方向を見失ってしまい、不運にも、雪男を生捕って一儲けを企んだ大場の一行につかまり崖下に蹴落されてしまった。飯島が我に返ったとき、十軒ばかりの粗末な集落の山小屋でチカという娘に介抱されていた。この集落は雪男を守り神とする里の人が謎の集落と呼んでいる原住民の集落であった。そして飯島は断崖に藤蔓で吊し下げられ、あわやという時、ぬっと現れた雪男が彼を引き上げ興味なさそうに捨てて去って行った。おかげで命拾いした飯島は、どうにか探検隊の一行に救い出された。一方大場とその配下は、飯島に心惹かれるチカを利用して雪男の住む洞くつに案内させ、薬品の力で昏倒させ雪男を生捕ったが、その時大場の銃は雪男の子供を倒してしまった。怒りに燃えた雪男は大場もろともトラックを谷間へ投げ飛ばしたが、今や人間に対する復讐の鬼と化しK大探検隊のキャンプに突進し、道子をさらって行った。一行は噴火口の傍まで雪男を追ったが、道子を抱えているので銃を打つこともできない。この時チカは山刀を扱いて雪男に近寄ったので、雪男は道子を放り出してチカに向かった。その瞬間、信介の一弾は雪男の胸を貫いた。凄じい形相の雪男は、チカを抱きしめると、噴火口に飛び込んで行った。