「騎兵隊」のストーリー

南北戦争たけなわの1863年4月、北軍の劣勢を挽回するためにグラント将軍はヴィックスバーグ攻撃強行を決意し、補給を断つため敵陣の中にあるニュートン駅破壊を企てた。元鉄道技師のジョン・マーロー大佐(ジョン・ウェイン)は、自分の騎兵隊をひきいて敵の背後500キロの地点にあるニュートン駅に向って出発する命令をうけた。軍医のケンドール少佐(ウィリアム・ホールデン)が隊に配属されたが、医者ぎらいのマーロー大佐と彼は最初からそりが合わなかった。出発した一行は敵の偵察隊と交戦したのち、とある農園に宿泊することになった。女主人ハナ(コンスタンス・タワーズ)と黒人の女中ルーキー(アルシア・ギブスン)が隊の幕僚を食事にまねいた。しかしストーブの煙突穴を利用して2人はマーロー大佐の隊の目的を盗み聞き、南軍に密告しようとした。気づいた大佐は2人を隊に加えて更に行軍を進めた。苦しい騎馬行が続くうちに、北軍に憎しみをもつナハも、いつしかマーロー大佐にほのかな好意をもつようになった。目的地ニュートン駅に到着した大佐は、敵の攻撃をしりぞけて駅を徹底的に破壊し、敵地をさらに南下してバトン・ルージュに抜けるという作戦をとった。負傷兵を手当てするケンドール軍医は、大佐が医者を毛嫌いするのは、かつて彼が医者の手違いで妻を死なせたことによるのを知った。南下の途中、黒人女中ルーキーが流れ弾に当って死んだ。部下の傷の悪化について議論した大佐と軍医は、なぐりあいをしようとしたが、折から南軍幼年学校生徒たちの攻撃にさまたげられた。ウィリアムス・ブリッジでも、南軍の大軍が一行を待ちかまえていた。マーロー大佐は計略をもって渡橋に成功し、敵の追撃を橋の爆破をもって断ち切り、一行を無事に目的地に向わせることができた。負傷兵を看護するハナを、マーロー大佐は解放し、戦乱がおさまった時の再会を約して彼女を河のこちら岸に残した。ケンドール軍医も、負傷兵とともに留まって、南軍捕虜となって終戦を迎えるのを待つことになった。彼は、負傷兵をこのまま見すてる気にはなれなかったのである。今は別れ難い思いをこめて見送るハナと、軍医の見守るうちに、大佐のひきいる騎兵隊はみるみるかなたに遠ざかっていった。

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