「暁の討伐隊」のストーリー

今世紀初頭、比島、ミナダナオのマイサンに駐屯していた米国守備軍が、少数の指揮にあたる将校と交代に引き揚げていった。住民はアリパン(駒井哲)の率いる山地の凶悪なモロ族に常に恐怖を抱いていた。かれらは米人の指揮官を暗殺したが、後任マニング大尉は、比島人守備隊の訓練不足を理由に反撃を避けたので、軍医キャナヴァン(ゲイリー・クーパー)、中尉のマックール(デイヴィッド・ニーヴン)とラースン(ブロデリック・クロフォード)らは不満だった。ある日マニングの妻と、ハートリイ大尉(レジナルド・オーウェン)の娘リンダ(アンドリア・リーズ)が訪れたが、パーティーの開かれた夜、マニングがまたも暗殺され、彼の妻は悲しく島を去ったが、リンダはキャナヴァンの為に留った。キャナヴァンは基地により、比島人のモロ族に対する恐怖を除いたが、アリパンはマイサンに流れる川の上流にダムを築いて堰き止めた。住民は渇水に苦しみ、コレラが発生し、キャナヴァンはリンダの協力を得て防疫に奮闘したが、マックールも倒れ、ラースンはダムの爆破に赴くが殺された。ハートリイは自ら大部分の兵を連れ、モロ族の親米派と称するダツウを案内に出発した。キャナヴァンはダツウがラースンを殺したことを知り、単身後を追い、本隊の危機を救いダムを爆破したが、一方アリパン1隊は手隙きのマイサンを攻撃した。これを知ったキャンヴァンと本隊は急ぎ救援に駆けつけ、アリパン1隊を全滅させた。任務を終えたキャナヴァンは、リンダとともに島を去っていくのだった。