「キートン西部成り金」のストーリー

ホーマー・ホリデイはじっとしていてもあまり香ばしいこともないので、他郷に出てて一儲けしようと家財道具を売り払って悠然とたびに出た。しかしデイキシーの綿栽培の農場監督はホーマーに何等のとりえもないと見て雇ってくれなかった。それから北の方カナダに漂浪して行った彼は一人前の伐材夫になる筈だったが、人夫頭とだらしのない問答をしたためにペケになった。そして危うく森林の中で死ぬところをようやく逃げ出した。次にホーマーは南下してさばくの近くに来ていた。彼は貨車に薩摩の守を極め込んで車掌に見つけられ、屋根の上をおっかけっこしている間にトンネルに衝突して転落した。そして居合わせた野馬に乗っかるとそのまま砂漠の中に運ばれてしまった。それからやっとトムソンという牧場主に雇われホーマーはカウボーイになった。トムソンに娘グロリアはホーマーが何も知らないので牛乳の作り方を教えたりした。牧童頭に乗馬術や何やかや教え込まれて随分危険なことをしたがホーマーは性来の鈍感さでその危険も殆ど感じなかった。ある日ホーマーはブラウン・アイズという牧牛が足を痛めているのを介抱してやられようとした時助けた。そして彼らは非常な親友になった。その後ブラウン・アイズが牛者に売られることになった時ホーマーは悲しんだ。そのころトムソンの隣の牧場主ジャクソンが事を構えてトムソンと争った。両方の牧童たちが争っている間にホーマーは空鉄砲で汽車の運転手と火夫とを脅して家畜車を安全な所に運搬させた。そのことを知ったトムソンはホーマーを牧童頭に取り立ててブラウン・アイズを贈り物として彼に与えた。