「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」のストーリー

南太平洋の無人島ゾルゲル島では、楠見博士らの手によって、ある実験が進められていた。それは、人口増に伴う世界的な食糧難を解決するため人間の手で気象コントロールを行なおうというもので、「アイスキャンデー」作戦と名付けられたものだった。実験準備は終った。一行には記者の伍郎も参加していた。伍郎はある日、無人のはずの島に少女の姿を見かけて驚いたが、誰もその話を信じなかった。実験が成功すればこの島は凍結するはずで、伍郎は少女の身を案じた。やがて実験が始った。ところが、不思議な妨害エネルギーにより実験は失敗、その反転現象で島は一時、異常高温に包まれてしまった。しかも、これが生物に作用して、カマキリが異常に成長して怪獣カマキラスに変貌し、実験本部を襲ってきた。一行を助け、安全な洞窟に導いたのは伍郎が見かけた少女だった。少女はサエコといい、島で死んだ日本人考古学者の遺児だった。そんなあいだにカマキラスは妨害エネルギーの出所、三角山を崩し始めた。そこから現われたのは、ゴジラの卵で、カマキラスに割られた殻の中からはゴジラの子供が姿を現わした。ちょうど親ゴジラが島に来て子供の危機を救ったが、ゾルゲル島は怪獣の棲家となってしまった。楠見や伍郎たちは、熱病を治す赤い沼の水を得るために、怪獣クモンガの隙をうかがわなければならなかったし、カマキラスは常に彼らを狙っていた。しかし、成長の早い子供ゴジラは、何故かサトコに好意を見せ、カマキラスの巨大な鎌から彼女を救った。やがて、ゴジラ親子とカマキラス、クモンガとの間に壮絶な戦いが始った。習いたての放射能炎を武器に戦う子供を助けながら、親ゴジラはカマキラスとクモンガを倒すと、子供を連れてこの島を去っていった。三つ巴の死闘に茫然としていた実験隊一行は、やがて我にかえると、再び実験にとりかかるのだった。