「吸血の群れ」のストーリー

深い森林と湿地帯にかこまれたフロリダ。ここに別荘をかまえるジェイスン(レイ・ミランド)は、自分の誕生日と独立記念日を祝うために、年に一度ちらばっている家族を集めるのが習慣になっていた。その行事も今年は何か不気味な雰囲に包まれていた。別荘のまわりに蛙が異常繁殖し、それを絶滅するために農薬を散布していた男が行方不明となったのだ。カメラマンのピケット(サム・エリオット)は爬虫類を撮るために別荘の近くにいたが、そこでジェイスンの孫のクリント(アダム・ローク)と会い、別荘に行った。そしてジェイスンから行方不明の下男を捜してくれるよう依頼される。下男は沼地の付近で死体となって発見された。死体には無数の傷あとがあり、そのまわりには蛙の大群が跳びはねていた。ジェイスンはそんな事件には目もくれずパーティの準備をしていたが、第二の犠牲者が出たのはそれから間もなくだった。下男が毒蜘蛛に襲われて死亡したのだ。さらに庭先に蛙がどんどん増えはじめた。ジェイスンの孫の一人であるケネスが温室の中で死んだ。数匹の蜥蜴が劇薬をビン棚から落とし、毒ガスを温室の中に充満させたのだ。同じころジェイスンの娘アイリスが毒蛇に追われて沼に落ち、無数の蛭に吸いとられて死んだ。それでもジェイスンはパーティを中止しようとしなかったが、集まった人々は彼を見捨てて逃げようとしていた。いまや蛙の数は無数に増え、別荘のまわりをうめ始めていた。クリントはボートで脱出をはかったが、巨大亀や海蛇などのためにボートは沈められた。ピケットは、ジェイスンの娘カレン(ジョン・ヴァン・アーク)やその子供たちを連れてやっとのことで脱出に成功した。だが町に着いても人影はまったくなかった。別荘に残ったジェイスンはピストルを射ちまくったが何の効果もなかった。別荘は蛙たちが占領し始めていた。