「キャット・ピープル(1981)」のストーリー

アイリーナ・ガリエ(ナスターシャ・キンスキー)は、別々に育った兄ポール(マルコム・マクドウェル)を訪ねて、ニューオリンズにやって来た。空港でポールの迎えを受けた彼女は喜びと新しい生活への期待で胸をふくらませた。フィマーリ(ルビー・ディー)という女性が面倒をみるポールの家は、なぜか謎に満ちた雰囲気が漂っていた。その夜、1人の娼婦がフレンチ・クォーターで黒豹に襲われ、翌日ニューオリンズ動物園から園長のオリヴァー(ジョン・ハード)、助手のアリス(アネット・オトゥール)、係員のジョー(エド・ベグリー・ジュニア)がかけつけ、オリヴァーが捕獲に成功する。その日、街を見学に出かけたアイリーナは、無意識のうちに動物園の黒豹の檻の前に来た。夜、黒豹をスケッチしている彼女を見かけたオリヴァーは、彼女と食事を共にし、売店の仕事を世話した。ある日、捕えられていた例の黒豹にジョーが腕を喰いちぎられる。その場に居あわせたアイリーナは、それがポールであることに気づく。オリヴァーが銃殺しようとした時、すでに檻は空だった。アイリーナの部屋へやってきたポールは、彼女がオリヴァーを愛し始めていることを嫉妬しつつ自分たちの猫族(キャット・ピープル)としての呪われた運命を言いきかせた。人間を愛した時は、その相手を喰い殺さねばもとの人間に戻ることはできない…と。迫るポールを拒否するアイリーナ。街では黒豹による被害が再び起き、警察はポールの家を捜索し、黒豹が飼われていた檻を発見した。オリヴァーの家に避難していたアイリーナを追って現れるポール。やがてオリヴァーとアリスによって彼は殺される。愛する人を殺しかねない恐怖からアイリーナは1人旅に出るが、忘れられず戻ってき、オリヴァーを訪れ処女を捧げる。1度豹に変身するが、オリヴァーを殺すことなく去った。2人の思い出の場所である釣り小屋へ向かったオリヴァーは、予想どおり彼女を見つけ、手足をベッドに縛ると彼女を抱いた。その後、動物園を巡回中のオリヴァーは、黒豹の檻の前に立ちすくみ、その豹をみつめた。一瞬、目と目が合う。