「噫無情(1935)」のストーリー

ジャン・ヴァルジャンが飢えに迫られて一塊のパンを盗み、18年の刑を言い渡されたのは25才の時だった。1800年代のフランスの監獄は囚人を殆ど人間扱いせず、ことに看守長ジャヴェルは苛酷な態度で囚人を遇した。この為ジャンの性格は次第に執念深い凶暴さを増していったのだった。18年後彼は出獄を許されたが前科者の烙印はどこへ行っても付きまとい白眼視された。ある日彼はビャンヴニユ司教から1夜の宿と食事を与えられたが、その夜司教の銀の食器を盗んだ。間もなく逮捕された彼が司教の宅へ連れ戻された時、司教は彼の罪を許したうえ、銀の燭台をさえ恵んだ。この事が其までの邪悪な彼の性格を根底から覆したのだった。数年後アルサスの信仰深い商人マドレーヌは街の信望を負って市長兼治安判事に推薦された。彼はファンテイヌという貧しい女と13才の彼女の娘コゼットを世話していた。当時この地方の方面観察と職務の替わったジャヴェルはマドレーヌをジャンの後身だと睨み、その徳功にも関わらず、絶えず疑いの目を以て監視していた。かくてジャヴェルがジャンの逮捕状を持ってマドレヌの前に現れた時ファンテイヌは余りの驚きにその場に倒れ、不帰の客となった。ジャンは憤激の余りコゼットを連れてパリへ逃れ、彼女を修道院に預け己は変名で庭番となった。4年後修道院を出たコゼットはジャンとボアの近くに住み、若い愛国者のマリユスと恋仲となった。その頃ジャンは再びジャヴェルが彼を負って来たのを知りコゼットを連れて英国へ逃れようとした。パリには市街戦が起ころうとしていた。マリユスを尊敬しその仲間になっていたエポニーユが彼の危険を告げたのでジャンはコゼットがマリユスを愛している事を知りエポニーと共にマリユスの許へ出掛けた。ジャヴェルはジャンを殺害しようと2人の部下と彼の跡を追ったが、かえってジャンに命を助けられた。その騒ぎの最中エポニーヌは殺され、マリユスは傷を負ったのでジャンは彼をコゼットの許へ連れもどる最中3度ジャヴェルと出会った。ジャンはコゼットとマリユスをあわせるまでと許しを求めた。ジャンが再び先の場所へ戻った時そこにはジェヴェルの外套が河に浮かんでいた。ジェヴェルはジェンに対する情と職責の板挟みになり自らの命を絶ったのだった。

今日は映画何の日?

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