「夜にほほよせ」のストーリー

十数年ぶりに出会った幼ななじみのオサムとレイ子の間に、なつかしさ以上の感情が芽生えた。小沢という中年の男に嫁ぎ、母を養ってもらっているレイ子は、その負いめを振っ切るかのように、貧しい印刷工のオサムの一途な愛に応えていく。二人のつつましい生活が始められた。だが、小沢も、レイ子の母すらも、燃え上ったレイ子の愛を認めようとはしない。とまどい、ためらうレイ子に焦らだつオサム。やり場のない二つの感情が、ぶつかり合い、二人は大喧嘩をしてしまう。オサムの部屋を飛び出したレイ子は、相談にのってくれたオサムの友人の信広に、酒の酔いも手伝い、やけくそ半分に身を委ねてしまう。小沢、母親、オサム、そして信広への思いが、レイ子の胸で激しく、ひしめき、うずまく。そんな関係から、はじき飛ばされたように、オサムは自ら命を絶ってしまう。オサムの死が何もかも無と化してしまった空虚な世界。何事も起らず、何も変わりはしなかったかのように、レイ子が街を歩いている--。

今日は映画何の日?

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