「風(1928)」のストーリー

バージニアの緑の野原に育ったレティーは頼りにする身寄りの者が無くなったので西部の荒野に住む従兄のビバリー家に寄万することになった。列車の中で彼女はロディーという見知らぬ男に馴々しく言寄られたが、未だ男を知らぬレティーはそれを親切な善良な思いと遣りと信じて彼に好意を抱いた。彼女を停車場に出迎えに来たカウボーイのライジとサードは彼女の美しさに魅せられた。従兄はレティーを歓迎してくれた。3人の子供たちもレティーの優しさに馴れて生みの母よりも彼女になついた。嫉妬深いビバリーの妻コラはそれを苦々しく思い、また彼女に良人を取られはしないかと恐れてこと毎にレティーに辛く当った。そしてレティーに結婚を勧めた。結婚をしたいとは思っていないレティーではあったが、事態斯くの如くなってはと決心し、町に来ていたロディーを訪れて結婚の意思を告げると、ロディーは彼女を奪おうとする気配を見せたがさすがに暴行は働かず自分に妻があると知らせた。絶望したレティーはカウボーイのライジと愛なき結婚した。彼女を深く愛するライジは妻としての愛を強いては求めず彼女が望郷の思いに悩んでいるので彼女をバージニアへ帰らせる旅費を稼ごうとはたらくのだった。来る日も来る日も風が吹き荒んだ。寂しさと荒れ狂う風とはレティーを苦しめた。冬になって恐ろしい北風が吹く頃となった。ライジは野馬を捕らえて儲けようとレティーを1人残して出掛けた。彼が去ると共に恐ろしい風が襲って来た。レティーは半ば気が狂ったように恐怖打ち震えていた。その時突如ロディーがやってきた。彼女の神経は風だけにも堪えない程に弱っていた。恐ろしい男の出現は遂に彼女を気絶させてしまった。翌朝になって夜中の出来事を悟ったレティーは男を射って死骸を砂中に埋めた。風は覆われた砂を吹きとばし彼女は死人の腕が動くのを見て家に駆込み失神した。傷ついただけのロディーが立ち去ったことを彼女は知らなかった。ようやく帰って来たライジはレティーに金を興えてバージニアへ帰れと勧めた。彼の愛の深さは彼女を動かした。レティーは愛に目覚めた。彼女はライジを抱擁し昂然として風にも今は怖れないと言った。

今日は映画何の日?

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