「影なき男(1987)」のストーリー

サンフランシスコのとある宝石店でダイヤが盗まれた。早速FBIのヴェテラン捜査官スタンティン(シドニー・ポワチエ)が現場に駆けつけるが捕まった犯人は何と店の主人。隠し事がありそうな店主を問いつめてみると、実は店主の自宅にある男が侵入し、夫人を拉致して立てこもっていた。男は夫人の命と引き換えに宝石をよこせと要求していたのだった。スタンティンらは店主宅を包囲し男を捕まえようとするが人質の生命の安全を図るため思うように動けず、男の巧妙な手口によってまんまと宝石を奪われ、しかも人質の夫人は左目を撃ち抜かれ殺されてしまう。スタンティンは責任を強く感じこの凶悪犯追跡に執念を燃やす。犯人は、カナダの国境に近い北大西部の大山岳地帯に釣り客のふりをして逃げ込む。何も知らない他の釣り客やガイド役のサラ(カースティ・アレイ)の命が危なかった。スタンティンは犯人を追うため山に詳しいガイドのジョナサン・ノックス(トム・ベレンジャー)に案内を頼むが、サラの恋人であり人嫌いなジョナサンは、自分1人で探すと言い張る。最初からウマの合わない2人だったが凶悪犯追求という目的のためにとりあえずコンビを組み、2日遅れで山に登る。その間に凶悪犯スティーヴ(クランシー・ブラウン)は正体を現わし他の釣り客4人を次々と岩壁から突き落とし、サラを脅して国境を越えようとする。岩壁から落ちそうになったり大雪で凍死しそうになりながらも、スタンティンとジョナサンは力を合わせて山を越えスティーヴを追うが、すんでのところで取り逃がし国境を越えられてしまう。だがスティーヴが取り引きをしようとしていた宝石ブローカーを問いつめ連絡場所を聞き出しスティーヴを待ち伏せる。公園でのカー・チェイスの後スティーヴはサラを人質に連れたままフェリーに逃げ込む。緊迫した一対一の銃撃戦のすえ重傷を負いながらもスタンティンは遂にスティーヴを海中で撃ち殺し、サラも無事に救い出されるのだった。