「蒼空1万哩」のストーリー

世界大戦に米国飛行隊に加わって出征し、武勲を立てて凱旋したスコッティー・アレン、トミイ・ウェイド、スピード・ロバートスンの3人は休戦後職が見つからなくて困っていた。スコッティーは出征中妻が赤ん坊を生んで死んだので残された赤ん坊ジミイの養育費を稼ぐため、旧友ケイシイの経営する空中サーカスに参加し冒険飛行を売物にして米国中を巡業する事になった。トミイとスピードも彼と行動を共にした。一座のパラシュート・ガールのジェリイがジミイの世話を見てくれた。サーカスは段々不景気になり、ケイシイはギャングのギャットに莫大の報酬を払うと言われて密輸入の手伝いをする事になった。一座は解散し3人が困窮している時トミイの父親から彼等に飛行会社を経営させるという吉報が舞い込んだ。数年後会社の基礎がようやく出来た頃、スコッティーとスピードは大西洋横断飛行に出発したが、機体は転覆しスコッティーは惨死した。スピードとジェリイはジミイ少年の教育を引き受けた。スピードはジェリイを愛していたが、彼女はスコッティーを愛していると信じたので自分の恋を口に出さなかった。中学を卒業したジミイをスピードは飛行家に仕上げる決心で仕込んで行った。会社は郵便物の輸送に当っていたが、政府が民間会社との契約を取り消す事になったので会社は財政的な危機に直面した。トミイとスピードは敢然として自動操縦装置の研究を完成した。某国政府はギャットにこの自動操縦装置の奪取を依頼したので、ギャットはケイシーを雇ってそれを企てた。装置を取り付けた旅客機はワシントンへ向けて飛行したが、ケイシーと部下は旅客機を占領し、メキシコへ向けた。飛行士は彼等のために射殺され、機は同乗のジミイを乗せたままメキシコ指して飛び続けた。スピードはジェリイと一緒に飛行機を飛ばして追いかけ、無事にジミイを救って旅客機を飛行場に着陸させることが出来た。かくてスピードは始めて自分の恋をジェリイに打ち明けて結婚の申込をする事が出来たのである。