「駆落相手違ひ」のストーリー

パメラ・タルボットはトニー・ブラントという探険家と婚約していながらトニーがアフリカ探険に赴いている間にアンドルー・マッキントッシュという青年と親しくなり彼とも婚約した。トニーが突然帰国した時パメラはアンドルーの手前自分の妹のダイアナがトニーの恋人であるかの様に取り繕い、結局は自分がトニーと駆け落ちをする計画をたてた。お転婆のダイアナは事情を知ってトニーに同情し彼も自分を愛していると思い込んで、姉パメラが予定の駆け落ちの当日に姉を家に押し込めて自分が船に乗り込んだ。ところがダイアナはトニーが自分を愛するどころか嫌っていることを知って幻滅を感じたが、或る本で読んだことのある「男をひきつける法」を実際に応用してトニーに思い知らせて遣ろうと企み、見事彼女の思惑は当たってトニーはダイアナに夢中になってしまった。船が目的地に着いた時乗客中に伝染病患者が発生した為乗客一同が隔離所に収容されることになり、ダイアナとトニーは隔離所中唯一軒の夫婦用のバンガローに入れられた。お陰でトニーは其の夜アフリカ探険以上の難儀に逢った。夜が明けてパメラと共に跡を追ってきたアンドルーは飽くまでもダイアナとトニーの間を恋仲と信じ切っているので、二人は未だ結婚していないと知るや早速牧師を連れて来て否応なしにダイアナとトニーとを結婚させた。