「オネアミスの翼 王立宇宙軍」のストーリー

シロツグ=ラーダットは、幼い頃から水軍に入隊するのが夢だったが、成績が不充分だったため王立宇宙軍へ入隊した。だが、30年の歴史を誇る宇宙軍も今では落ちこほれの集団だった。シロツグは親友のマティに宇宙軍をやめようかと悩んでいることを話す。その日、彼は神の教えを説いている少女に出会い、彼女の配るビラを受け取った。翌日、ビラに書かれた住所をたよりに少女の家を訪ねた。少女の名はリイクニ=ノンデライコといい、マナという幼い女の子と暮らしていた。シロツグは自分が宇宙飛行士であることを話し、リイクニも戦わず、宇宙へ行くことだけを目的とした宇宙軍の存在に感激する。宇宙軍は取り潰しの噂が流れるなか、それを打ち消す最後の手段として有人衛星の打ち上げを計画。パイロットとしてシロツグが志願した。打ち上げに使用されるロケットの製作は、宇宙旅行協会なる老人たちの手によって進められる。シロツグは中心人物であるグノォム博士の仕事ぶりに感心した。忙しい最中にも合間をみて、シロツグはリイクニの家へ通った。ロケットの組立てが最終段階に近づいたとき、エンジンが爆発しグノォムが死んだ。打ち上げ反対過激派の仕業の可能性があると聞き、シロツグは宇宙計画に疑問を抱きはじめる。国防総省は打ら上げ場を、共和国の属国であるリマダとの国境付近に変更してしまう。ロケットをえさにリマダに駐屯する共和国軍の情報を得ることに興味を引かれていたのだ。オネアミスでのロケット打ち上げを知った共和国では、シロツグの暗殺が指令された。一方、シロツグは気持の逃げ場をリイクニに求め、思いあまって彼女を抱こうとするが拒絶される。ある時、マティと共に街を歩いていたシロツグは暗殺者に狙われた。シロツグは反撃するが、初めて人を殺してしまう。様々な出来事に自分の道を見失いつつあったシロツグだったが、将軍の自分の立場を見つけて行動しろとの言葉に、もう一度打ち上げ計画に真剣に取り組むことを決意する。シロツグは最後の別れを告げるべくリイクニを訪ねた。だが、たいした言葉も交わせずに別れてしまう。打ち上げ前日、将軍は打ち上げ時間を繰り上げると告げた。共和軍を引きよせるため、スパイが発射時間をもらしており、ことによると発射が不可能になるというのだ。だが、発射準備が整ったとき、すでに共和国軍が国境を突破して守備隊との交戦が開始されていた。全員退避を勧告され、将軍は発射を締めようとするが、決意の固いシロツグの説得に作業を再開した。そして、ロケットは発射された。カプセル内のシロツグは、地上の人々に祈りをを捧げるのだった。