「帰らぬ船出」のストーリー

ロンドンの中国街でハリイ・ヤングとパッグ・タルボットが密輸入者として対立していた。ハリイは米国人と中国人のハーフで、チュ・チャンという中国人の踊り子を看板に表面キャバレーを経営し、アメリカのギャング式に密輸入で大金を儲けていた。ある日、警官に終われている白人のとうぼく娘を助けたが、彼女はトニというタルボットの養女、実は情婦だった。タルボットは憤慨し、その仕返しにハリイの悪事を警察に密告した。だがハリイは簡単には捕まらず、巧みに警察の網を逃れた。そして共同経営にしようという甘言を用いてタルボットを自分の家に誘った。彼がタルボットに与えた鍵は死の鍵で、タルボットはその室でハリイの子分に殺されてしまった。トニはハリイのカフェで働くことになりハリイの愛はチュ・チャンからトニへと移った。しかしトニはエリック・ベントンという男を知ってからはハリイの好意が心苦しくなってきた。ベントンはトニに結婚を申し込んだ。だが、トニは自分の素性を打ち明けてベントンに諦めさせようとし、同時にハリイと結婚をする決心をした。熱心なベントンはハリイを訪ねて意中を打ち明けた。ハリイはトニと3人で会うことを約し、ベントンに室の鍵を与えた。それは例の死の鍵だった。約束の夜、ハリイとトニの婚約の祝宴が密輸入船で催された。嫉妬に眼がくらんだチュ・チャンは警察にこれを密告した。トニはハリイの船室で死の鍵をハリイが持っていない事を知った。トニからベントンの命を救う頼みを聞いたハリイはついにトニを諦めた。警官の包囲の中を、ハリイとトニはスピード・ボートで逃れ、間一髪ベントンを死の魔手かれ救うことは出来たが、傷ついたハリイは既に瀕死の状態だった。彼はトニとベントンの幸福を祈りながら寂しく仏陀の前で静かに世を去ったのである。