「青い部屋」のストーリー

ロバート・フォン・ヘルスドーフは物寂れた古城に美しい娘のアイリーンと住んでいた。アイリーンの満21才の誕生日に、3人の求婚者がお祝いに来た。海軍士官のウォルター・ブリンクと新聞記者フランク・フェイバーと青年トーマス・ブラントは何れも熱心なアイリーン崇拝の若者だ。席上ロバートは20年来開かずの部屋となっている青い部屋では、かつて3度殺人事件が起こり、その1つも解決されていないと語った。トーマスはアイリーンの愛を勝ち得ようと、自分が青い部屋に泊まってみると言い出した。そして翌晩はフランク、翌々晩はウォルターが泊まることに決まった。ところが翌朝トーマスが失踪し何の手掛かりもなかった。その夜フランクは拳銃とウイスキーを携えて泊まったが、深夜1時銃声と悲鳴が聞こえたので、人々が駆け付けるとフランクは胸を射抜かれて即死していた。フォスター警部に率いられた警官隊が呼ばれて来て捜査したが犯人は不明だった。怪しいのは主人のロバートの挙動だった。ところが怪しい男が前夜来たことが召し使いの口から漏れたので、ロバートはその男こそ自分の弟で、アイリーンの実の父であり、20年来消息不明だったのが金に窮して尋ねて来たので、殺人事件とは無関係であると述べた。かくてとにかく第3夜はウォルターが青い部屋に泊まることとなり、彼と警部とで犯人を捕える計略をめぐらした。深夜1時が鳴ると、ウォルターに似せた人形が机の前の椅子から射落とされるのをウォルター自身は部屋の1隅から目撃した。ウォルターは秘密通路をかけて犯人を追跡して地下室に至った。フォスター警部以下の警官隊の助力で、ウォルターは救われ、凶悪な殺人者は逮捕された。殺人者は果して何物?