「わが青春のアルカディア」のストーリー

宇宙船デスシャドウ号のブリッジに、宇宙侵略者イルミダスとの戦いに敗れた、若きハーロックの姿があった。イルミダスに占領された地球は見るかげもなく荒発し、かつてイルミダスに抗戦していたトカーガ星のゾルも今は心ならずも敵の傭兵となっていた。そんな時、イルミダス軍地球占領軍総司令部に出頭を命じられたハーロックは、ゼーダ司令から追放命令をうけた。怒ったハーロックはイルミダス将校を相手に大暴れし、そこで不思議な日本人トチローと出会った。そして、ハーロックとトチローは2人が持っていた本(ハーロック家の史書)によって、奇しき宿縁で結ばれていることが判った。その頃、地球に宇宙船エメラルダスが降り立った。船長は若くて美しい宇宙自由貿易人エメラルダス。一方、イルミダスの忠実な下僕トライターは、ゼーダ司令の要請で、トカーガに義勇軍を派遣することにした。地球の安全のために、トカーガを絶滅させよというのだ。その極秘の暗号を解読したイルミダスの女秘書ラ・ミーメが、ゾルと老トカーガ兵ら50名に危機を知らせた。いまや一刻を争う。苦悩するハーロックは、その夜、地球人の正義と愛のメッセージを送り続けるマーヤの地下秘密放送局に向った。マーヤ、それはハーロツクが愛した生涯ただ一人の女性だった。しかし、彼女を助けようとしたハーロックはイルミダス軍の放ったエネルギー弾で右眼を負傷し、マーヤも何処ともなく姿を消してしまった……。母なる星トカーガの最期を見届けたいと、ゾル、ラ・ミーメそれに老トカーガ兵らはエメラルダス号を奪おうとした。しかし、そうするとどこの星とも盟約を結ばなかったエメラルダス号が自由貿易人の資格を失ってしまう。それなら俺の船を出そう、と叫んだのはトチローだった。彼はいつの日か、全宇宙のために役立てようと秘かに宇宙船を作っていたのだった。ハーロックはマーヤが心をこめて縫ったドクロ戦闘服と巨大なドクロの旗を手に、トチローの作った新アルカディア号と共にトカーガ星へ飛び立った。この思いがけないハーロックたちの挑戦に動揺したゼーダ司令は、地球に自ら囮として残ったゾルとエメラルダスの処刑に踏み切った。その頃、トカーガ星に着いたアルカディア号はイルミダス軍と激しい戦闘を交し、それを破るがトカーガ星には全く生命の反応がなかった。そして、敵の大艦隊をさけ、プロミネンスの炎の河を突破して地球へ戻ったハーロックに、ゼーダが一対一の決闘を申し入れてきた。ハーロックはこれを受け、死闘の末、ゼーダを倒すが、そのまま地球には戻らずトチローらと共に大宇宙をさすらう海賊としての道を選ぶのだった。