「エドワード・ヤンの恋愛時代」のストーリー

売れっ子の演出家バーディ(王也民)は盗作が噂になり、広告代理店の若き女社長モーリー(倪淑君)に泣きついてくる。モーリーの親友のチチ(チェン・シァンチー)は彼女の右腕でいろいろ細かく気を配り、クビになったフォン(李芹)にも取りなしを約束する。モーリーの婚約者アキン(王柏森)は彼女の会社に出資もしているが、まるで無能でコンサルタントのラリー(ダニー・ドン)に頼りっきり。ラリーはフォンの愛人だがモーリーにも秋波を送り、肘鉄を喰う。チチの恋人ミン(王維明)の継母がチチに転職を紹介するが、チチはモーリーを放って出ていけないというのでミンは不満だ。その後ミンは同僚のリーレンの相談を受け、困っている業者に情けをかけて書類に手心を加えるよう勧める。翌日、チチはバーディが盗作した小説の著作権交渉に行く。小説家(閻鴻亜)はモーリーの姉の夫だが人気作家の商業性を恥じ、清貧を決意して別居中。ミンはモーリーと昼食中にチチの転職話をしてしまう。怒ったモーリーは帰ってきたチチをなじる。ラリーはアキンにモーリーがバーディとデキてると吹き込み、アキンはテレビの人気キャスターのモーリーの姉(陳立美)の番組に出演中のバーディをスタジオで追い回す。ミンが勝手にモーリーに転職話をしたと知ったチチはミンに会いに行くが、そこでリーレンがミンの助言のせいで汚職でクビになったと知る。人生の皮肉に呆然としたチチは小説家を訪ね、彼の小説「儒者的困惑」を読んで感動する。そこにモーリーの姉がやって来るが、夫婦の溝を確認し離婚を決意する。フォンは女優になりたくてバーディを訪ねるが、彼はモーリーに電話で呼び出される。二人が戻って来たところをアキンが浮気の現場だと思って急襲。モーリーは呆れて怒って去り、二人の男は誤解だと気づく。ラリーはバーディの部屋でフォンを見つけて激怒、バーディを追いかける。ひとり残されたアキンはバーディの健気な助手に一目惚れ。チチは小説家の家に忘れた携帯電話を取りに戻るが、自殺しようとしていた彼は彼女が自分のために戻ってきたと誤解、タクシーで去るチチを追いかける。驚いたチチが急停止させた車に小説家は追突、すると突然悟りを開いてしまう。一方ミンは家の前でモーリーに会い、はずみでセックスしてしまうが、彼は彼女とは一緒になれないという。翌朝、モーリーのオフィスにチチが来て心の内を打ち明け、仲直りする。そこに恋する男アキンが来て婚約解消を宣言、モーリーは会社を彼が引き受ける条件でOKする。チチはミンが役所を辞職したこと、彼の父が倒れたことを知る。病院で再会した二人のあいだで、これまでのわだかまりが溶けるように消えてゆく。