「怪獣ゴルゴ」のストーリー

海難救助船トリトン号が大西洋で作業中、近くで海中爆発にあいアイルランド沖の小さなナラ島に逃げこんだ。乗組員ジョー(ビル・トラヴァース)とサム(ウィリアム・シルヴェスター)は島に上陸した。島にいた自称考古学者のマッカーチンは古代遺物の引揚作業中で、2人を邪魔者扱いにした。が、島の少年シアン(ヴィンセント・ウィンター)は2人になついた。2人はマッカーチンの怪しい行動を探り、海底から金銀財宝を引揚げているのを発見した。ある日、潜水夫をしているシアンの父が死体となって浮上した。その顔は恐怖にひきつっていた。巨大な怪獣が島に現れたのは翌日だった。ジョーとサムは鋼鉄製の網を作り、怪獣を生捕りにした。このニュースは世界中をアッといわせた。アイルランド政府は大学へ引渡しを要求した。が、2人は怪獣をサーカスに売るためロンドンに向った。故事になったシアンも同行した。シアンは怪獣に同情し、逃してやろうとして失敗した。サーカスでは怪獣を「ゴルゴ」と名付け、連日大盛況をおさめた。ところが、ゴルゴはまだ子供で、その親は60メートルもあり、海底火山の爆発で洞窟から抜け出し、どこかにいるという知らせがあった。間もなくゴルゴの母親がナラ島を全滅させたニュースが入った。怪獣はロンドンに向った。艦隊は出動し、ジェット機の編隊も発進、ロンドン市街には非常警戒態勢がしかれた。怪獣は近代兵器の攻撃を物ともせずに、突如としてテムズ河に姿を現した。火焔放射器、ロケット、ミサイルなど陸海空の総攻撃が開始された。が、怪獣は市内に突入した。橋や建物を次々と破壊し、ゴルゴをサーカスから奪い返して、河から海の中に姿を消した。これを見たシアンの顔には喜びの色が浮かんだ。