「戯夢人生」のストーリー

一九〇九年、李天祿は李火(洪流)の初孫として生まれた。父の許夢冬(蔡振南)は台湾伝統の人形芝居・布袋戯ポテヒの人形師だったが、占い師の判断で、実の父母を「おじさん」「おばさん」と呼ばされ、祖父の元で育った。当時台湾は日本の植民地だったが、本土では一九一一年に清朝が中華民国となった。八歳の時に母が死に、やがて祖父も亡くなり、継母の来發(楊麗音)に冷たくされながらも、いつしか布袋戯を覚え、若くして人形劇団を持った。祖母が死に、やがて父の反対を押して結婚し、その父も和解の後で死ぬ。一九三七年に蘆溝橋事件が起こり布袋戯は禁じられ、李は役者として巡業に出て麗珠(魏筱惠)と短い恋をする。皇民化運動の一貫として反英米政策の人形劇団に呼ばれた。米軍の空襲が激しさを増し、疎開に出た日、日本が降伏したと知らされる。疎開先で家族も自分もマラリアにかかり、義父と次男を失う。故郷に戻って布袋戯の上演を再開したころ、人々は日本軍が残した飛行機に群がった。バラして部品を売ればなんとかなる。台湾の復興はそんなふうに訪れた。

今日は映画何の日?

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