「オックスフォードの恋」のストーリー

1864年夏。17歳のエリノア(トリニ・アルヴァラード)は後見人のハートレイ婦人(コニー・ブース)とアメリカからスイスのアルプスに旅行に来ていた。オックスフォード大学の教授で副学長のアシュビー(マイケル・ペリン)も休暇で同地を訪れ、彼女と出会う。独身を通してきたアシュビーは、若く美しく積極的なエリノアに魅かれ、村での祭の夜、二人はくちづけを交わす。翌日、学長が危篤との知らせを受けたアシュビーは急遽、イギリスに帰る。彼の確かな気持ちが知りたいエリノアは、ハートレイ夫人と彼のもとを訪ねる。大学では病身の学長に代わる次期学長選の話で持ちきりだった。有力候補はアシュビーだったが、対抗して学長の座を狙うのは若く先進的だが、やや品行に欠ける教授サイム(アルフレッド・モリーナ)だった。アシュビーは気恥ずかしさと学長選のことから、エリノアを避けるような行動をとる。失望したエリノアは積極的に近づくサイムに一夜身を預けてしまう。過ちを後悔した彼女は深夜、アシュビーを訪ねる。互いに偽りない想いを告白する2人だったが、今のアシュビーにはまず学長選に勝つことが大事だった。事実、サイムとエリノアとのスキャンダルが発覚し、皮肉にもアシュビーが絶対有利の情勢となった。そんな時、エリノアが妊娠していることが分かる。これを暴露すれば、アシュビーの勝利は確実だ。しかし、それを行うと愛するエリノアを深く傷つけることになる。学長選の日、アシュビーは大学から姿を消す。数日後、思い出の地アルプスで幸福そうなアシュビーとエリノアの姿があった。