「女ひとり(1957)」のストーリー

1920年代、ブロードウェイで人気を集めた名女優ジーン・イーグルス(キム・ノヴァク)も、初めは旅回りの見世物一座の座員であった。一座がニューヨークに来たとき座主のサル・サトリ(ジェフ・チャンドラー)と恋仲となり彼に結婚を申込まれたが、女優として立とうという野心に燃えるジーンは、それを断り、演劇のコーチ、ニールソン婦人(A・ムアヘッド)のもとに弟子入りし代役ながら舞台に立つ幸運を掴んだ。その後ジーンは、かつて名を売った女優エルシー・デスモンドがカム・バックの好機と頼むサマセット・モームの「雨」の主人公役をエルシーを欺いて取り、これが大成功を収め確固たるスターの地位をブロードウェイに築いた。が、この「雨」上演のいきさつを知ったサトリは、ジーンを卑劣な女と責め、自分をも女優になる踏み台に利用したのだろうとなじり姿を消した。しかも、ジーンに役を奪われたエルシーは絶望の余り投身自殺。ジーンもその現場を目撃した。自責の念にかられた彼女は酒をあおるようになった。その上、フットボール選手ドナヒュウとの情事を新聞に書き立てられ、妻のある彼と結婚はしたが間もなく離婚するという破局に見舞われた。そうした矢先、ジーンはサトリとめぐり会い彼の温情に包まれようと願ったが、サトリの態度は冷たかった。女優としての彼女は舞台でも映画でも成功をつづけてはいたがこれ以来、酒を飲めば泥酔、麻薬にもとりつかれていた。ある日、泥酔して舞台に上がったジーンは台詞も喋れず、これがもとで俳優組合から18ヵ月の出演停止を言渡された。絶望のシーンにサトリが救いの手を差しのべ、遊園地のショウに出ることになった。が、それも束の間、ショウで働く男に言寄られ、これを拒むとお前の過去を全部暴露すると脅され、そのショックでジーンは自ら死を選んだ。

今日は映画何の日?

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