「女は知らず」のストーリー

西部のある小さい町に住んでいたファニーという娘は、音楽の天才である弟テッドの世話をするために我身の幸福までも犠牲にして、ひたすら彼の成功を祈っていた。テッドはドレスデンへ修業に行ってから卑しい唄女と結婚したため、彼の母は悲しみのため死し、ファニーも自らの生活をしようと市俄古へ出てある百貨店へ勤めた。彼女の勤勉な働き振りを見た支配人は彼女に心ひかれていた。テッドは赤児を抱いて帰って来た。彼の妻は不貞にも赤児を残して仇し男と駆け落ちしてしまったのである。ファニーは弟を許し支配人の助を得てテッドを成功の階段に進ませるように努める。ファニーの幼い頃からの恋人クラレンスは彼女を冷たい商売の世界から引き離そうとつとめていたが、彼女はそれに反対していた。テッドは彼の妻の許へ再び走った。ファニーは支配人の申し出を承諾して将にホノルルへ新婚旅行に出立しようとした時、クラレンスが来て、彼女が常日頃求めていた所のものは、彼女自身の楽しい家庭であることを語って、遂に彼女も彼の愛を受け容れたのであった。