「逢うときはいつも他人」のストーリー

団地都市パインクレスト。ある朝、新進建築家ラリー・コー(カーク・ダグラス)は長男をスクール・バスの停留所まで送った時、同じく子供を送ってきた美しい女に会った。それからのち毎朝、スクール・バスが出ると、ラリーは彼が人気作家アルターから頼まれた丘の上の別荘建築用地に彼女を連れていった。彼女の名はマーガレット(キム・ノヴァク)。冷たい夫と姑のワグナー夫人と暮らしていた。ラリーがドライブに誘った。それぞれの家庭に小さな嘘をついて、2人は海辺のホテルで抱き合った。別荘建設工事が始まると、2人は週に1度人目を避けた逢瀬を重ねた。ある夜、席をたった彼女の前に屈強な青年が立っていた。夏手ごめ同様に彼女の肉体を奪った男だという。ラリーは口論して別れた。また会う。いい争ってはまた別れる。前途のない恋は暗かった。妻のイブ(バーバラ・ラッシュ)はラリーの変化に気づいていた。が、女のことは知らなかった。2人の情事を察知していたのは、女性関係にだらしのない隣家のフェリックスだった。建築の大家、スタン・バクスターが、ハワイ理想都市建設の全権をラリーに任せてきた。チャンスだった。が、マーガレットは今のままの方がよいといった。ラリーの外出中、フェリックスはイブにいいよったが追い出された。ラリーはフェリックスを倒したが、口汚く痛いところをつかれて、自らの非を悟った。イブはバクスターからの電話で夫の情事を知った。ラリーを責めたが、子供のためにも去らないでほしいとこん願した。アルターの別荘は完成した。最後の逢びきだった。ラリーは妻子とハワイに行く決心をうちあけた。丘をくだって車を走らせるマーガレットも、見送るラリーも、宿命に泣いていた。