「フェラーラ物語 「金縁の眼鏡」より」のストーリー

'38年、北イタリアのフェラーラを流れるポー川から一人の男の溺死体が引きあげられる。川岸には金縁の眼鏡が落ちていた。それは街の人々から尊敬を集めていた医者ファディガーティ(フィリップ・ノワレ)のものだった。一方、ユダヤ人迫害の波が押し寄せる中、ユダヤ人の大学生ダヴィデ(ルパート・エヴェレット)は同じユダヤ人の娘のノーラ(ヴァレリア・ゴリノ)と愛を育んでいた。ある日ファディガーティは、列車でダヴィデを始めとする大学生グループと親しくなり、同性愛者の彼はその中のエラルド(ニコラ・ファロン)というハンサムなアマチュアのボクサーに魅了される。ふたりは夏のバカンスを一緒に過ごすが、それはファディガーティに惹かれていたラヴッツォーリ夫人(ステファニア・サンドレッリ)の腹いせによって、噂となって町中に広められた。エゴイストなエラルドは、ファデイガーティを放って女たちと遊び回った挙句、金品を奪って彼のもとを去った。一方ダヴィデの愛も、身の安全を求めてカソリックに改宗したノーラが、ファシストの将校と結婚することで終わりを告げる。落ちぶれたファディガーティの唯一の友人はダヴィデだけだった。しかしある雨の日、彼は川へ散歩に出かけ、そのまま帰ってくることはなかったのである。

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