「愛欲の炎(1924)」のストーリー

新進の外交官ダニエル・ストラスモアーは皮肉家で女嫌いであったが、知人ラングトン婦人の息子ディックが妖婦マリオンに迷わされ自殺した後、彼女の美貌に引きつけられ、地位も名誉も忘れて彼女の汚れた愛に耽溺した。彼の親友エロールはこれを諫めたがストラスモアーはこれを聞き入れず、かえって彼と争った。エロールは誤ってバルコニーから落ちて死ぬ。この事件でストラスモアーの迷夢は初めて醒め、妖婦マリオンを社会的に葬ろうと秘書に命じて彼女の悪徳行為を発表させたので、マリオンは社交界を放逐され、窮乏の淵に落ちて行った。ストラスモアーは己が復讐の余りに残酷な事を目の当たりに見て、秘に秘書役に命じて匿名でマリオンの生活費を送った。そのうち彼はエロールの娘ルシルと恋に落ち、結婚してスペイン大使として赴任しようとした時、彼を恨むマリオンが現れてエロールの死に絡まる秘密を世に発表すると威嚇したが、彼の心尽しを知って憎悪はすなわち感謝と変じ、彼とルシルの幸福を祈って去った。 批評-ロマンティック・メロドラマであるが俳優に名の売れている人の少ないのが損である。(ウォールド誌、シー・エス・スウェル氏)