「オクラホマ・キッド」のストーリー

1893年オクラホマの肥沃な土地が、政府によって解放されることになった。殺到した開拓者の仲にジョン・キンケイドと息子ネッド、判事ハードウィックと娘ジェーンも加っていた。野営の火を囲んで一同が踊りを楽しんでいる時、ネッドと組んでいるジェーンの側に現われたのはオクラホマ・キッドと呼ばれる無法者であったが、ネッドは彼を以前から知っている様子だった。駅馬車を襲って奪った金をキッドのために横取りされたホイップ・マッコードとその部下は、キッドを強盗犯人であると役人に告げたがキッドは巧みに身を隠して逃げ去る。9月16日の正午、鉄砲を相図に開拓者は目指す土地へ駆付けたが、マッコード一味は規則を破って先廻りをし、キンケイドの目指した土地を横領していた。法廷で争っていては町の建設が遅れてしまうので、やむなくマッコードに賭博場を開かせる約束でその土地を譲り受けた。町はまたたく間に繁栄したが、マッコード一味のために悪事が絶えないので、キンケイド父子は法律の力で町を浄化すべく、ジョンは市長、ネッドは保安官の候補に立ったが、マッコードの悪策にかけられてジョンは殺人の嫌疑で起訴される。これを知ったオクラホマ・キッドは町へ乗込んでジェーンに逢い、自分はジョンの子でありネッドの弟であることを打明けて一部始終を聞く。裁判が近づくとマッコードはハードウィック判事を偽手紙で誘い出し、その留守に買収したモルガンを裁判長として遂に有罪の宣告を降す。キッドは牢を襲って父を逃がそうとするが、父は逃走を拒んだ。2人が親子であると知ったマッコードは、群集を煽動してジョンを死刑に処して殺す。復讐を決意したキッドは父を手にかけたマッコードの部下を次々に殺し、ついにマッコードが賭博場にいることを聞いて乗込むと、保安官になった兄ネッドが先に彼を捕縛するが、不意に射たれて倒れる。飛込んだキッドとマッコードが激しい格闘を続けている時、瀕死のネッドはついにマッコードを射殺し、弟に抱かれて息が絶える。正道に立帰ったオクラホマ・キッドことジム・キンケイドが新天地を求めてアリゾナへ出発する時、ジェーンは彼の妻となって共に新生活を始めることになった。